売上が思うように上がらない!
現状の課題と対策について
2019年に初めて確認された新型コロナウイルスは、我々のありとあらゆる活動、思考に影響を与え、非対面・非接触へのニーズの高まりが事業へ与える影響が大きくなっています。
加えて、原材料・商品仕入価格の上昇が続く中で、世界情勢の不安定さが日本経済に与える影響についても強い懸念が生じています。
そのような中、中小企業の皆様は、様々な方策を検討されているかと思いますが、かつてない困難な状況下で売上への影響は避けられません。そこで、少しでも売上の向上に繋がる解決策を提案していきたいと思います。
目次
1. 売り上げが伸びない背景
2019年に初めて確認された新型コロナウイルスは、我々のありとあらゆる活動、思考に影響を与え、非対面・非接触へのニーズの高まりが事業へ与える影響が大きくなっています。
加えて、原材料・商品仕入価格の上昇が続く中で、世界情勢の不安定さが日本経済に与える影響についても強い懸念が生じています。
そのような中、中小企業の皆様は、様々な方策を検討されているかと思いますが、かつてない困難な状況下で売上への影響は避けられません。そこで、少しでも売上の向上に繋がる解決策を提案していきたいと思います。
日本経済の状況
中小企業庁の「第167回中小企業景況調査」によれば、‟全産業の業況判断DIは、(前期▲23.3→)▲26.6(前期差3.3ポイント減)となり、2期ぶりにマイナス幅が拡大” しました。
※業況判断DIは、前期に比べて業況が「好転」と答えた企業の割合から「悪化」と答えた企業の割合を引いたもの
新型コロナウイルスの感染拡大を受けたまん延防止等重点措置の影響もあり、特に非製造業(建設業、卸売業、小売業、サービス業)での落ち込みが目立ちます。今後も様々な外部的要因により、影響を受ける可能性があります。
原材料・商品仕入価格の上昇
同「第167回中小企業景況調査」によれば、 “全産業の原材料・商品仕入単価DI(前年同期比)は、54.8(前期差5.7ポイント増)と7期連続して上昇”しています。コロナ禍で影響を受けた経済活動の回復がまだ鈍い中で、価格に転嫁出来ずに苦労する事業者も多く、売上が伸びない大きな要因となります。
出所:「第167回中小企業景況調査報告書」(中小企業庁)(https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/chousa/keikyo/index.htm)を加工して作成
加えて、ロシアのウクライナ侵攻による影響により、エネルギー、資源等の高騰が強く懸念されています。
2. 国・地方自治体の支援策
国や地方自治体は、厳しい状況におかれている事業者を守るため、補助金や融資面での優遇など様々な支援策を提供しています。
様々な種類があり、何を活用していくべきか迷うこともありますが、行政も情報をまとめて発信するなどの工夫をしています。
新型コロナウイルス感染症に伴う各種支援のご案内(内閣官房)
https://corona.go.jp/action/
中小企業向け補助金・総合支援サイト ミラサポplus
https://mirasapo-plus.go.jp/
今後、感染状況や政策が変化することにより、こうした支援策も変わっていく可能性があります。定期的に国や自治体の情報をチェックすること、積極的に窓口に問い合わせを行っていくことが重要です。
但し、このような支援策により一時的には危機的状況を脱しても、今後どういった施策を行いながら継続的に売上を向上していくのかは、それぞれの企業の命題であることに変わりはありません。
3. 非対面・オンラインの営業での課題対処法
コロナ禍のビジネスでは、従来のやり方、考え方では越えられない課題が次々と出てき、様々な変革が求められてきました。
以下の代表的な状況別に、できることを整理していきたいと思います。
顧客を直接訪問できない
コロナ禍の行動に対する制約により、直接顧客を訪問できる機会は減っています。感染者が減少傾向にあれば、対面での営業活動も増える向きがありますが、移動の不便がなくなることなどから非対面でのやり取りは残ると言われています。そのような中で、どういった方法で営業活動を進めたら良いのでしょうか。
まずは、非訪問型営業において、オンラインでの営業力を強化する必要があります。移動時間が減った分をそういったスキルを強化するために使うという手もあります。
具体的には、オンライン商談にて、以下のポイントを押さえることが重要です。
1) 事前準備
Zoom、Microsoft Teams、Google MeetなどのWeb会議システムはコロナ禍で使い慣れているという人も多いですが、以下の点について確認をします。
- 資料の共有の仕方など必要なアクション、操作方法
- 音声やカメラ写り
特に画面越しの映像は、視覚的な情報のすべてになりますので注意したいところです。
2) 伝える
オンラインでのコミュニケーションの場合、音声と映像のみで商品やサービスについて伝えなければならないため、それを補完するものが必要です。以下のような工夫をされていると良いでしょう。
- 商品パンフレット等は電子化して事前に相手に渡す。またはその場で共有する。
- 実物が見られないため、デモ映像などの動画を用意する。
上記をプレゼンテーション資料などでまとめて、オンライン商談でのツールにしてしまえば、他の担当者も活用することができます。
また、相手の表情も読み取りづらくなるので、対面の時よりも質問の有無を聞くタイミングを増やすなど相手が理解していることを確認しながら進めるようにすることもポイントです。
3) 聞き出す
対面での会話と比べてオンラインでの会話は緊張感を伴い、上手く話が盛り上がらない、発展しないという欠点があります。お客様の要望を漏れなく正確に捉えるには、次のようにして円滑にコミュニケーションを取りたいところです。
- 聞きたいポイントを整理したヒアリングシートなどを作成し、それに沿って話を聞く。
- 聞きたいことを会議中に文章で提示したり、事前に質問を提出したりしておき、当日はそれに沿って話を進める。
- 近況を伺うなどある程度の雑談も交え、相手の様子を見て緊張を解きながら話をする。
展示会等のイベントのオンライン開催
コロナ禍では、製品を提示しながら直接説明できる機会が減っています。オンライン開催の展示会等では、相手の「顔」もこちらの「顔」も見えない状況で、製品の良さや自社の強みを伝えられることが求められます。
企業・製品紹介のポイントは以下の通りです。
1) セミナー形式の企業・製品紹介
ライブ配信または録画のセミナー形式で製品を紹介する場合、資料を作り込んで話すパターンと、資料は最低限の文字・画像のみでトークをメインにするパターンがあります。
前者では、資料作りが要となります。1ページに文字がびっしり…など情報過多にならないことと、ポイントが視覚的に明確になっていることが重要です。動画等を入れて、聞き手の理解を助けるようにしても良いでしょう。
後者では、思わず聞き入ってしまうようなストーリーが必要です。自身の経験も交えて、聞き手の困りごとに共感したり、成功例を臨場感たっぷりに話したりすることが求められます。説明をする際の表情、声の抑揚、身振り手振り、姿勢も重要です。話す時には思わぬ癖が出るため、事前に社内で他の人に確認してもらい、改善点を指摘してもらい、何度か練習して臨むのが最善です。
いずれの場合でも、全体として、「他社にはない自社の強み」(業界No.1、独自性の高い技術など)と「聞き手にとってのメリット」がしっかりと伝わるようにします。
2) 動画による企業・製品紹介
企業や製品の紹介動画を作成する上で意識しなければいけないのは、ことばとビジュアルです。ナレーションを入れる場合は、音声も同様に重要です。
人が1秒間で読むことができるのは4文字程度(日本語の場合)と言われていますので、文字は極力少なくします。その為、ことばの選定が重要になります。
また、ビジュアルを構成する写真、映像は、不鮮明なものがあると見劣りしてしまうので、撮影時、編集時には注意を払います。
ナレーションは、読むスピードが遅過ぎると緩慢な印象を与えてしまい、速過ぎると処理できない情報となります。何度か練習をしてみると、最適なスピードを会得できるかと思います。
動画は、Youtubeなどで様々なものが閲覧できますので、それらも参考にできます。
3) その他
オンライン展示会等で企業の存在を知った人達は、コーポレートサイトを訪れてさらに情報を得るという行動の流れもよくあります。
その為、コーポレートサイトの製品情報や活用事例等を充実させることも非常に重要です。
4. まとめ
これまで述べてきた事柄について、まとめると以下の通りになります
まとめ
- まん延防止等重点措置等に伴う行動の制約により売り上げへの影響が出ている
- 原材料・商品仕入価格の上昇による影響が避けられない状況となっている
- 国や自治体の支援策については、今後追加や変更が予想されるため、こまめに確認した方が良い。
- オンラインでのコミュニケーションが増えたことにより、企業活動はこれまでとは違ったやり方が求められる。
- オンライン会議や展示会等のオンライン開催では、いくつかのポイントを押さえて、情報がしっかり伝わる工夫が必要である。
今までとは違うやり方での取り組みは、ちょっとしたハードルと感じられるかもしれませんが、見方を変えれば、これらの対処法が上手く出来ていれば、企業や製品について広く認知されることができるチャンスとも言えます。
動画作成やコーポレートサイトのリニューアル等、当社がお手伝いできることもあります。なるべくコストをかけずに、中小企業の皆様が課題を解決できるような方法を一緒に考える、というのが、当社の方針です。まずは、気軽にお問い合わせください。