データ活用とデータマネジメントの初めの一歩

データ活用とデータマネジメントの初めの一歩

デジタル時代において、組織が生成・収集するデータ量は前例のないスピードで増加しており、その管理と活用が組織の成長や競争力の鍵となっています。 
そこで今回は、データ活用・データマネジメントの重要性と実践するための初手について、紹介します。 

目次 

  1. データ活用の重要性 
  1. データマネジメントの重要性
  1. データ活用とデジタルマネジメントの初歩 
  2. デジタルデータへの移行の利点
  3. まとめ

1. データ活用の重要性 

データ活用の重要性は、現代のビジネスにおいて非常に大きなものです。 
情報はデータの集合体であり、その情報を正しく使うことで、企業は多くの利点を得ることができます。 
今回はその中から2つの利点について、紹介します。 

競争力の向上

データを活用することで、新たなビジネスチャンスを捉え、競争力の向上が可能になります。 
例えば、顧客の購買傾向を分析しより効果的なマーケティング戦略を立てる、市場の動向を理解し新しい製品やサービスを開発するなどがあげられます。 

顧客体験の向上

データを活用することで、顧客体験の向上が可能になります。 
顧客の好みやニーズをデータから読み取り、顧客一人ひとりに最適な形へパーソナライズされたサービスや製品を提供することで、顧客満足度を高めることができます。 
これは、顧客の信頼感・愛着などといったロイヤルティを高め、長期的なビジネスの成功につながります。 

このように確かなデータを集めることで、戦略検討などの企業としての意思決定、サービス提供が可能となります。 

2. データマネジメントの重要性

データ活用をするためにはデータの管理、つまり「データマネジメント」が必要不可欠です。 
データマネジメントを行うことで、企業は多くの利点を得ることができます。 
今回はその中から3つの利点について、紹介します。 

意思決定の精度向上 

デジタルデータが大量にある時代において、正確な情報に基づいた意思決定をするためには、適切なデータマネジメントによるデータの品質や配置の管理が必要です。 
例えば、データが様々なシステムに散在している場合、全てのデータを探すことができず、集めたデータの内容が偏ったり、誤っている可能性があります。 
そういった不正確なデータを使って意思決定を行ってしまうと、誤った決定を下してしまう可能性があります。 
それを回避するためにも、データの品質や保管されている場所の管理は重要と言えます。 

データ駆動型サービスの創出 

データマネジメントは、データ駆動型の新たなサービスを実現する可能性をもたらします。
データの潜在的価値を最大限に引き出し、組織の競争力として新たなサービス提供を行うためには、データがどういった背景で生み出されているか、更にサービス提供に耐えうるかなど、データの確からしさを確認することが重要です。
このように整備された確かなデータを集め、利用するための効果的なデータマネジメントが求められます。 

データ駆動型サービスとは 

集めたデータを活用して、より良いサービスを提供する方法です。
例えば、NetflixやAmazonその代表的な例です。
NetflixもAmazonも、利用者の視聴履歴や購入履歴から好みを分析し、利用者に合った映画やテレビ番組、販売商品などを推薦します。
このようにして、
顧客が望む可能性が高い商品・商材の情報を提供することで満足度を高め、サービスの利用を促進しています。
また、
Netflixでは顧客の嗜好を理解することで、新しい独自コンテンツの制作にも役立てています。
データ駆動型サービスは、
継続的な改善を常に行いながら顧客の潜在的なニーズに応るサービスです。 

コンプライアンスとセキュリティの順守

データマネジメントはコンプライアンスとセキュリティの観点からも重要です。 
多くの業界で厳しいデータ保護規制が設けられており、これらを遵守することは法的責任を果たす上で必要不可欠です。 

3. データ活用とデジタルマネジメントの初歩 

今回はデジタルデータの集め方について、紹介します。 
例えば、紙ベースの資料や契約書について考えてみましょう。 

紙の契約書の場合、物理的な媒体そのものに情報が掲載されています。 
そこから関係者に情報を伝達するためには、以下のような手法があります。 

  • 紙媒体による複製(いわゆるコピー) 
  • デジタル画像として複製(いわゆるスキャン) 

しかし、上記のような紙の契約書からスキャンを行うのではなく、予めパソコンやスマホ、タブレットなどから登録されたデジタルデータを活用することが一番簡単です。 

デジタル化とは 】

そもそもデジタルデータを大量発生させているデジタル化とは、コンピュータがその物事を扱える、処理できる状態にすることを言います。 
コピーの場合は紙から紙へ、スキャンの場合は紙からデジタルデータへと情報が遷移することで、情報がデジタル化されます。 

また、紙の情報を介さずに最初からデジタルデータとして登録することも、デジタル化と言います。 

 

4. デジタルデータへの移行の利点

デジタルデータへの移行は、企業にとって大きな利点を得ることができます。 
今回はその中から4つの利点について、紹介します。 

欲しい情報の検索が容易に

保存されている文書を数秒で検索でき、どこからでもアクセス可能なため、時間とリソースの節約につながります。 
これにより、業務の迅速化と生産性の向上が期待できます。 

データの安全性の向上

デジタル化を行うことで、データの安全性が高まります。 
紙の文書は火災や水害、紛失のリスクがありますが、デジタルデータであればクラウドやバックアップシステムによって安全に保管できます。 
これにより、重要なビジネス情報の保護と業務の持続的な遂行が可能となります。 

データの分析と活用が容易に 

紙の文書をデジタル化することで、データの分析と活用が容易になります。 
デジタルデータは統計分析やトレンド分析に直接活用でき、ビジネス戦略の策定や意思決定に役立ちます。 
データを基に意思決定を行うことで、データ駆動型のアプローチを促進し、組織の競争力を高めることが可能になります。 

自然環境の保全

紙の使用を減らすことで、企業の環境資産を削減し、持続可能なビジネスの実現に貢献します。 
紙からデジタルデータへの移行は、現代企業にとって重要なステップと言えます。 

5. まとめ

これまで述べてきた事柄について、まとめると以下の通りになります。

      

【データ活用の重要性・利点 】
1. 競争力の向上
2. 顧客体験の向上 

【データマネジメントの重要性・利点  】
1. 意思決定の精度向上
2. データ駆動型サービスの創出
3. コンプライアンスとセキュリティの順守

【デジタルデータへの移行の利点 】
1. 欲しい情報の検索が容易に
2. どこからでもアクセス可能
3. データの安全性の向上
4. データの分析と活用が容易に
5. 自然環境の保全 

しかし、移行を行うより予めデジタルデータとして登録されたデータを使用することを、推奨します。

弊社では、データ活用とデータマネジメントに関する知見を持つエンジニアによる支援や、デジタルデータを集めるための環境整備の支援をしています。 
まずは、気軽にお問い合わせください。